長期修繕計画は必要?概要や周期の目安などを徹底解説【名古屋市の大規模修繕・防水工事は修繕ひらまつ】

2023.06.25 (Sun) 更新

マンションや集合住宅の管理において、長期修繕計画は欠かせない要素です。国土交通省が提示する「長期修繕計画作成ガイドライン」をもとに、各物件の特性や状況に合わせた計画を策定することが推奨されています。では、長期修繕計画の目的や内容、注意点について詳しく見ていきましょう。

 

1. 長期修繕計画の目的

長期修繕計画の主な目的は、マンションや集合住宅の適切な維持管理を確保することです。具体的な目的は以下の通りです。

  • 将来の修繕工事と費用の予測: 長期的な視点で、建物や設備の修繕工事が必要な時期とその費用を予測し、備えること。
  • 修繕積立金の設定の根拠: 修繕積立金を設定するための明確な根拠を提供すること。
  • 修繕工事のタイミングを最適化: 修繕工事を適切なタイミングで実施し、建物や設備の機能性を維持すること。
  • 住民への説明と納得: 修繕工事の内容や必要性について、住民に説明し、納得を得るための材料とすること。

計画的な修繕工事は、建物や設備の寿命を延ばし、住環境の品質を維持するために不可欠です。

2. 長期修繕計画の内容

具体的な修繕工事の内容は、建物や物件の特性によって異なりますが、一般的な修繕項目には以下のものがあります。

建築関連の項目:

  • 屋根防水: 屋上やルーフバルコニーなどの防水工事。
  • 床防水: バルコニーや共用廊下、階段の防水工事。
  • 外壁塗装: 外壁やタイルの塗装、シーリングの打替え。
  • 鉄部塗装: 手すり、フェンス、メーターボックスなどの設備の塗装。
  • 建具・金物: 住戸玄関ドア、自動ドアなどの補修または取り替え。
  • 共用内部: 共用部の廊下、集会室、事務所などの内部張替えや塗装。

設備関連の項目:

  • 給水設備: 共用給水管、貯水槽、給水ポンプの更生、取替、補修。
  • 排水設備: 共用雑排水管、排水ポンプなどの更生、取替、補修。
  • ガス設備: 共用ガス管の取り替え。
  • 電灯設備: 共用部照明、配線器具、外灯、避雷針などの取り替え。
  • 空調・換気設備: 共用部のエアコン、換気扇などの取り替え。
  • 情報・通信設備: 電話配線、テレビアンテナ、インターネット、インターホン、オートロックなどの取り替え。
  • 消防用設備: 消火設備、自動火災報知機などの取り替え。
  • 昇降機設備: エレベーター内装、扉、機器の補修または取り替え。
  • 立体駐車場設備: 自走式、機械式駐車場の補修または取り替え。

外構・その他:

  • 外構・付属施設: 駐車場、歩道、側溝、塀、案内板、自転車置き場、ごみ置き場、植樹などの補修、取り替え、整備。
  • 調査・診断、設計、工事監理費用: 大規模修繕工事前に行う調査や設計、監理に関する費用。
  • 長期修繕計画作成費用: 長期修繕計画の定期的な見直しや点検、調査に関連する費用。

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2-2. 修繕時期・周期の設定

長期修繕計画において、修繕工事の時期や周期の設定が重要です。一般的な目安として、外壁塗装や屋根・床の防水工事、タイル貼り補修、空調や換気設備の取替などの大規模修繕工事の周期は、国土交通省ガイドラインでは12~15年程度とされています。ただし、部位によっては5~7年から30年程度の幅があるため、物件の具体的な状況に合わせて柔軟に設定する必要があります。

3. 注意点

長期修繕計画は、変動要因が多く、定期的な見直しが不可欠です。計画が修繕箇所の追加や修繕積立金の変更といった変更がある可能性があることを認識しましょう。また、予測外の事象に備えるために余裕を持った資金計画を立てることも大切です。

長期修繕計画は、マンションや集合住宅の価値を維持し、住民の安心・快適な生活を支える重要なツールです。建物や設備の劣化を未然に防ぐために、計画的な修繕を行い、建物の寿命を延ばしましょう。

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