
大規模修繕では「どの方式で進めるか」が悩みどころと言えます。
施工会社や管理会社が、調査・設計・工事までまとめて担当するのが「責任施工方式」です。
設計事務所やコンサルタントが、調査・設計・工事監理を行い、施工会社を別に選ぶのが「設計監理方式」です。
責任施工方式は窓口が一つになりやすく、流れも分かりやすいのがメリットと言えます。設計監理方式は、工事内容や見積もりを比べやすく、透明性の高さがメリットです。
両方とも「こちらが正しい」と決められません。工事内容をどこまで比べたいのか、管理組合の負担をどこまで減らしたいのか、説明の分かりやすさや費用の見えやすさをどこまで重視するかで、適した方式は変わるからです。
そこで今回のお役立ちコラムでは、2つの方式の違いを整理し、メリット・デメリット、向いているケースまでくわしくお話しします。管理組合として何を基準に選べばよいのかの悩み解消に役立つ内容です。
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大規模修繕の適した方式選びでは、誰が「調査を行い」「設計を行い」「工事をチェックするのか」で変わります。違いの中心は「役割の分け方」です。
責任施工方式は、施工会社や管理会社が「調査・診断」「設計」「資金計画」「工事」までまとめて担当します。
窓口が一つですから、話もスムーズに進みやすい方式です。初期段階から工事の進め方も考えやすく、管理組合の手間を減らせます。
設計監理方式は、設計事務所や建築の専門家が「調査・設計・工事監理」を担当し、施工会社を別に選ぶ方式です。設計と施工が分かれるため、必要な工事を整理でき、施工会社も比べやすくなります。
比較する際は「窓口の分かりやすさ」「工事内容の決め方」「見積もりの比べやすさ」「管理組合の負担」の4点で見ます。
方式選びで失敗しやすいのは、費用だけで決めてしまうことです。何を重視したいのか、先に決めることで適切な選択が期待できます。
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責任施工方式は、分かりやすさと進めやすさがメリットです。
ただ、話はまとまりやすいのですが、工事内容や費用の中身が見えにくくなるリスクもあります。そのため慎重な確認が求められます。
窓口が一つですから連絡先も分かりやすく、相談のしやすさがメリットです。調査から工事まで同じ会社が見ていくため、話がつながりやすい方式です。管理組合の中に建築知識のある方がいなくても、進行がまとめやすくなります。
設計と施工が同じ側に集まるため、工事内容と費用内訳の関係が見えにくくなるのは注意点でありデメリットです。責任施工方式では、管理組合が情報開示や費用内訳の提示をしっかり受けなければなりません。任せやすい方式の一方で「中身を見せてもらえるか」が重要になるのです。
「窓口を一本化したい」「進行を分かりやすくしたい」「管理組合の負担をできるだけ減らしたい」という場合に適しています。
ただし、見積もりや工事内容の説明が十分かどうかは、別途確認したほうが安心です。
参照:Q5-4.大規模修繕工事を実施するに当たって、管理組合の体制はどのようにしたらよいですか。

設計監理方式は、工事内容を整理しながら進めやすい方式です。見積もり比較にも向いています。一方で、専門家への依頼費用や、管理組合の検討の手間が増えやすくなります。
調査・設計と施工が分かれることで、必要な工事が客観的に見やすくなります。施工会社も競争入札などで比べやすくなるため、工事内容や工事費の透明性の確保もしやすいのです。透明性や責任所在の明確さの点が、大きなメリットと言えます。
工事費とは別に、設計や工事監理を担当する専門家への費用がかかります。また、管理組合として、比較・検討する作業も増えやすいのです。時間や手間はかかりますが、その分だけ内容を確認しながら進めやすくなります。
「工事内容をしっかり比べたい」「見積もりの根拠を確認したい」「透明性を重視したい」という場合に適しています。理事会や専門委員会が一定の時間をかけて検討できる場合、選びやすい方式です。
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参照:Q5-4.大規模修繕工事を実施するに当たって、管理組合の体制はどのようにしたらよいですか。

「どちらの方式がいいのか」この悩みで注意したいのは「費用の安さだけ」を見ることです。工事の中身をどこまで比べたいか、誰がチェック役になるのか、管理組合がどこまで動けるかまで含めて考えると、判断がぶれにくくなります。
費用がまとめて見やすくなるのは、責任施工方式のほうです。
設計監理方式は工事内容の整理や比較がしやすい分、後々納得しやすい方式と言えます。大切なのは、金額の大きさだけでなく、金額の理由まで見えるかどうかです。
理事会や専門委員会が時間をかけて比較できるなら、設計監理方式は選択肢になりやすいのです。反対に、負担を減らしながら進めたいなら、責任施工方式のほうが動きやすい場合もあります。
方式の優劣よりも、管理組合の体制との相性で考えたほうがいいのです。
「工事内容」「見積もり条件」「監理体制」「説明の分かりやすさ」を先に並べて比べると、判断しやすくなります。どちらの方式にも、長所と短所はあります。だからこそ、住まいに合うかどうか順番に整理して選ぶことが、失敗を減らす近道になるのです。

責任施工方式と設計監理方式は、どちらも大規模修繕で採用されている代表的な進め方です。ただ、実際に検討を始めると「結局どちらが自分たちに合うのか」「費用はどう見ればいいのか」「管理組合の負担はどれくらい違うのか」といった疑問が出てきます。ここでは、方式選びでよくある質問を整理しておきます。
A.責任施工方式は、調査・設計・施工を一括で進めやすいため、窓口がまとまり、初動の負担を抑えやすい傾向があります。そのため、管理組合から見ると話が早く、全体費用も把握しやすく感じることがあります。
ただし、安いかどうかは一概には言えません。大切なのは総額だけではなく、どの工事項目にどの費用がかかっているのか、その中身まで確認することです。見積もりの分かりやすさと説明の丁寧さまで含めて判断したほうが安心です。
A.設計監理方式では、設計や工事監理を担当する専門家への費用が別途かかるため、表面上は費用項目が増えて見えます。ただ、その分だけ工事項目の整理や施工会社の比較がしやすくなり、工事内容の妥当性を確認しながら進めやすいのが特徴です。
結果として、不要な工事や説明不足のまま進むリスクを抑えやすい面もあります。したがって、単純に「高い・安い」で見るのではなく、透明性や納得感を含めた全体のバランスで判断することが重要です。
A.一般的には、窓口が一本化しやすい責任施工方式のほうが、管理組合の実務負担は軽くなりやすいと言えます。日程調整や相談先が分かりやすく、進行管理も比較的シンプルだからです。
一方で、設計監理方式は比較検討や確認の場面が増えるため、理事会や修繕委員会にある程度の時間と体制が求められます。ただし、負担が増える分だけ、工事内容を整理しながら進めやすいのも事実です。どちらが適しているかは、管理組合の人数、役割分担、検討にかけられる時間によって変わります。

大規模修繕において、責任施工方式と設計監理方式のどちらを選ぶべきかは、単純に費用の安さだけで決められるものではありません。窓口の分かりやすさを重視するのか、工事内容や見積もりの透明性を重視するのか、あるいは管理組合の負担をどこまで抑えたいのかによって、適した進め方は変わります。
だからこそ、方式そのものの優劣を決めるのではなく、自分たちの建物と管理体制に合っているかという視点で見極めることが大切です。
修繕ひらまつでは、大規模修繕の進め方に迷われている管理組合様やオーナー様に向けて、建物の状況やご要望に応じたご相談を承っています。責任施工方式と設計監理方式の違いを整理したうえで、どのような進め方が現実的かを一緒に確認することが可能です。大規模修繕の進行方法でお悩みの際は、修繕ひらまつの問い合わせフォームからのお問い合わせはもちろん、メール、電話でのご相談、ショールームへの来店もぜひご活用ください。
方式選びの段階から整理しておくことが、後悔しにくい大規模修繕につながります。
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