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大規模修繕の緊急度判定基準|劣化症状別に見る優先度と放置リスク

大規模修繕の緊急度判定基準|劣化症状別に見る優先度と放置リスク

アパートやマンションのほか、法人施設における建物の大規模修繕は欠かせません。築年数が経過するほど、資産価値の維持や利用者の安全確保に不可欠な作業です。 ただ、どの箇所を優先的に修繕すべきか判断を誤ると、無駄な費用や業務への影響が生じかねません。適切に判断するには、緊急性の高い工事と中長期的に対応すべき工事の見極めが求められます。 そこで今回のお役立ちコラムでは、建物の劣化サインと修繕の優先度についてくわしくお話しします。客観的に評価する星評価表のサンプルも盛り込みました。修繕の優先順位参考材料として助けになるツールです。法人施設の管理者や修繕担当者は、診断結果を根拠に効率的かつ合理的な修繕計画を立てられます。 ▼合わせて読みたい▼ マンション修繕箇所の重要度ランキング【名古屋市の大規模修繕・防水工事は修繕ひらまつ】 劣化度チェックの目的と基本 対象となる建物の各部位の劣化状況をわかりやすくし、修繕の優先順位を明確化することは重要です。劣化の進行リスクを低減できますし、コスト管理にも直結します。 とくに大規模施設では、単純な目視だけでは把握できない問題箇所も多数あるものです。客観的な評価基準で、適切な判断ができるのです。 劣化度チェック表とは 劣化度チェック表は、外壁・屋根・共用設備など、各部位の状態を数値化したり星評価をしたりして可視化するツールです。評価基準はひび割れ・塗膜剥離・サビ・漏水跡など、部位ごとに設定しています。これによって、どの箇所を優先的に修繕すべきかを一目で把握できるようになるのです。 また、修繕計画や予算編成の根拠資料としても活用できます。過去のデータと比較すれば、劣化の進行速度もわかりやすくなるのです。長期修繕計画との整合性を取る際に有効なツールとして役立ちます。 チェック表を活用するメリット チェック表を用いる最大のメリットは、劣化状況の客観的評価と情報の共有です。法人施設では、管理組合や経営陣への報告にそのまま使用できます。 マンションやアパートのような集合住宅でも、修繕計画には住人との合意形成が必要です。その場合でも、修繕計画の説得力を高める効果が期待できます。また、緊急度や優先度を明確にできるため、無駄な工事や過剰投資を防げるのもメリットです。適正な予算で修繕を進められますし、定期診断と併用すれば長期的な資産価値維持にも役立ちます。 劣化症状別の優先度判定 劣化箇所ごとに緊急度を分類して、修繕優先順位を明確化することで、リスクの高い工事から修繕できます。法人施設では、突発的な不具合による業務停止や安全問題にリスクは常にあるものです。 そのようなリスクを避けるためにも、劣化内容を把握し、修繕の優先度を明確化します。 外壁・塗膜の劣化 色あせやチョーキング現象は、初期段階では軽微でも放置すると進行します。とくにひび割れや塗膜の剥がれは、放置すると致命的な状態になりがちです。ひび割れや塗膜の剥がれた部分から雨水が侵入すれば、内部構造の木材や鉄筋にまで損傷を与えます。 星評価で緊急度をわかりやすくすれば、優先度の高い修繕箇所がはっきりとするのです。外観維持だけでなく、内部構造保護の観点からも早期対応が求められます。 屋根・防水層の劣化 屋根や防水層の劣化は雨漏りリスクと直結します。ウレタンやFRPのような塗膜防水では、トップコートが劣化すれば次は防水層に負担がかかって劣化するのです。防水シートも同様で、破れたり継ぎ目が浮いたりすれば雨漏りリスクは高まります。 その他、金属屋根の場合、サビや瓦のずれも重度の劣化であり早急な修繕が必要です。放置すれば建物内の重要設備や業務運営に影響を与えかねません。 共用部設備・配管の劣化 給排水管、電気設備、空調配管などの共用部設備は、劣化が進むと住人の安全性にまで直結します。異常音や漏水跡の有無を評価し星評価で優先度を設定していれば、事前に重要設備の故障の前兆にも気付けるのです。定期的なチェックと修繕計画への反映が建物全体の安定性を確保します。 ▼合わせて読みたい▼ 建物劣化サインから読み解く大規模修繕の実施適期と判断基準 緊急度判定の実務活用 劣化度評価の結果は、修繕スケジュールや予算計画の根拠として活用できます。資金計画や管理組合の合意形成にも役立つものです。 以下は、外壁・屋根・防水層・共用部設備など、主要項目に対する星評価サンプル表です。★が多い箇所ほど緊急対応が必要です。 部位 劣化症状 星評価 緊急度 コメント 外壁 ひび割れ(幅0.5~1mm) ★★★★★ 高(緊急) 0.5ミリ以上なら雨水侵入のリスク大 早急に対応 塗膜剥離 ★★★★☆ 高 塗膜の剥がれた部分から劣化が進行する可能性大 広範囲なら早急に対応 色あせ・チョーキング ★★☆☆☆ 低 塗膜が劣化し始めている証拠 修繕を検討する時期。 屋根・防水層 屋根材の破損 ★★★★★ 高(緊急) 雨漏りリスク大 早急に対応 サビ ★★★★☆ 高 サビが広がると大規模修繕につながる サビに穴や劣化が発生すると雨漏りリスク大 防水層ひび割れ ★★★★★ 高(緊急) 放置すれば雨漏りに直結 早急に対応 共用設備 配管漏水跡 ★★★★★ 高(緊急) 重要設備の損傷リスク 早急な対応 空調・電気設備異常音 ★★★★★ 高 運用に支障が出る場合もある このように、星評価を作成しておけば、どの箇所が、どの程度劣化すれば修繕が必要か一目瞭然です。 年度予算との連動 緊急度ごとに「即対応」「年度内修繕」「中期計画」の3段階に分類し、予算配分に反映します。無駄な工事を防ぎ、限られた予算で効率的な修繕計画が立てられるのです。 長期修繕計画との整合性 星評価の結果を長期修繕計画に組み込むことで、将来的な資産価値維持やコスト最適化に貢献します。定期的な更新により、経年劣化の進行も把握できるのです。 劣化度チェックの実務導入の流れ チェック表作成から修繕判断までのステップを以下に整理しました。 診断・現地調査の実施 専門業者による目視や機器診断で各部位の劣化状況を把握し、星評価の根拠データを収集します。修繕の優先度が客観的に判断でき、経営層や管理組合への説明資料としても提出できるのです。 評価結果の整理と優先順位付け 各部位の星評価をまとめ、即時対応・年度内修繕・中期計画の3段階に分類します。優先度を明確にすれば、無駄な工事を避け、予算を効果的に配分できるのです。 修繕計画への反映 評価結果を年度予算や長期修繕計画に反映することで、資産価値の維持とコスト最適化を両立できます。緊急度に応じた修繕スケジュールにより、突発的な故障や安全リスクを低減できるのです。 参照:国土交通省長期修繕計画標準様式長期修繕計画作成ガイドライン長期修繕計画作成ガイドラインコメント FAQ|大規模修繕の緊急度判定基準についてよくある質問 大規模修繕の判断は、法人オーナーや管理組合にとって重要な経営判断の一つです。以下では、劣化サインの見極めや優先度の設定に関して、よくいただく質問にお答えします。 Q.外壁のチョーキング現象は修繕を急ぐべきですか? A.チョーキングは塗膜劣化の初期サインであり、直ちに大規模修繕が必要ではありません。しかし放置するとひび割れや防水性低下につながるため、計画的な修繕のタイミングを見極める重要な指標となります。 Q.屋根のサビが少し見える程度なら放置しても問題ありませんか? A.軽度のサビであれば補修可能ですが、進行すると穴あきや雨漏りに直結します。法人施設では業務停止リスクを伴うため、軽度の段階で対応することが望ましいです。 Q.共用部設備の異常音は修繕の緊急度が高いと考えるべきですか? A.はい。ポンプや空調設備の異常音は故障の前兆であり、突発的な停止を招きかねません。利用者やテナントに直接影響を与えるため、優先度は高く判定されます。 Q.星評価表はどのように作成すればよいですか? A.専門業者の診断データをもとに、劣化症状ごとに★1〜5段階で分類するのが一般的です。客観的な基準を設けることで、経営層や住民への説明資料としても活用しやすくなります。 Q.緊急度の高い工事と中期計画工事を同時に進めるべきですか? A.緊急度の高い工事を優先することが基本ですが、足場の設置など効率性を考慮して一部の中期計画工事を前倒しする場合もあります。費用対効果を検討したうえで判断することが推奨されます。 修繕ひらまつへ緊急度判定と修繕計画をご相談ください 大規模修繕の緊急度判定は、資産価値維持と法人経営の安定性を左右する重要な要素です。劣化サインを軽視すれば突発的な故障や業務停止リスクを招き、過剰な投資は不要なコスト増につながります。そのため、客観的な基準による判定と、優先順位を明確にした修繕計画が不可欠です。 修繕ひらまつでは、外壁・屋根・防水層・共用部設備の劣化診断をもとに、緊急度別の優先順位付けを行い、合理的かつ効率的な修繕計画をご提案いたします。診断結果を数値化・星評価化することで、管理組合や経営層への説明資料としても活用可能です。 東海市をはじめとする法人施設の修繕をご検討の際は、ぜひ修繕ひらまつまでお問い合わせフォーム・メール・電話・ショールームにてご相談ください。 2025年9月10日 更新
大規模修繕の豆知識基礎知識・施工解説
建物劣化サインから読み解く大規模修繕の実施適期と判断基準

建物劣化サインから読み解く大規模修繕の実施適期と判断基準

マンションやオフィスビルの大規模修繕は、資産価値を守るための取り組みです。ただ、初めてオーナーになる方や担当者となった方の場合「いつ実施すべきか」という判断で、頭を抱えることになります。早すぎれば不要な費用が発生し、遅すぎれば劣化が進行して修繕範囲が拡大するというジレンマです。 適切なタイミングを逃すと、結果的に費用負担が大きくなります。そこで今回のお役立ちコラムでは、法人施設の維持管理に携わる方に向けて、大規模修繕の適切なタイミングを見極めるためのポイントをくわしくお話しします。 劣化サイン、判断基準、東海市エリア特有の留意点について整理しました。最後まで読めば修繕計画の立案に役立つ基本知識から実践的な知識まで得られます。 ▼合わせて読みたい▼ マンションの劣化度セルフチェックのやり方をご紹介!【名古屋市の大規模修繕・防水工事は修繕ひらまつ】 劣化サインを見逃さないことが修繕適期のカギ 大規模修繕の必要性は、建物の外観や設備に現れる劣化サインから判断できます。小さな兆候を軽視せず、早期に把握することが長期的なコスト削減につながるのです。 外壁・タイルの劣化の兆候 外壁のひび割れ・タイルの浮き・白い粉状の沈着(エフロレッセンス)は、典型的な劣化サインです。これらはコンクリート内部の中性化が進んでいる証拠であり、鉄筋の腐食を引き起こす恐れがあります。放置すれば、爆裂現象が発生し、外壁の剥落事故につながる危険性もあるのです。法人が管理する集合住宅やオフィスビルでは、安全性の観点からも早期対応が求められます。 防水・屋上の劣化 屋上防水層の膨れ・剥がれ・亀裂は雨漏りの前兆です。初期段階なら部分補修で済みますが、放置すると下地や躯体への浸水が進み、全面改修でしか対応できなくなります。また、雨漏りはテナントや入居者からのクレームにつながり、法人にとって信頼低下や損害補償のリスクを伴うため厄介です。 金属部・配管設備の症状 鉄部の錆や塗装剥がれ、排水ポンプなら弁類の劣化もあります。配管からの漏水や異臭も、劣化サインです。とくに給排水管の老朽化は、漏水事故によるテナント被害や営業停止に直結しかねません。 法人としてのリスク管理の観点から見過ごせない劣化と言えます。外観上の美観だけでなく、建物の機能面にも目を向けたほうがいいのです。 ▼合わせて読みたい▼ 外壁劣化の早期発見に向けたチェックポイントと管理体制の構築 修繕時期を判断する具体的基準 修繕の適期を見極めるには、目視だけでなく客観的な基準を持つことが欠かせません。耐用年数、専門診断、コスト増加リスクの3点を軸に考えるのがポイントです。 耐用年数と経過年数の比較 外壁塗装は約10〜15年、防水工事は12〜15年、給排水管は20〜30年が一般的な目安です。経過年数が基準に近づいたら、メンテナンスについて現実的に考える段階に入っています。ただし、立地条件によって劣化の進行度は変化するのが適切に判断する際の問題点です。沿岸部では塩害、山間部では湿気によって、腐食が早まるケースもあります。東海市のように海風や台風の影響を受けやすい地域では、周期の短縮も考えたほうがいいのです。 建物劣化診断の活用 専門家による建物劣化診断で、建物の劣化状態を適切に把握することが求められます。赤外線カメラによる外壁調査、打診検査、コンクリートの中性化試験など、専門的な劣化診断は修繕時期の判断に有効です。目視では分からない内部劣化を明らかにでき、修繕範囲を適切に判断できるのです。診断報告を根拠とすれば、修繕工事の必要性や住民や取締役会に説明しやすくなるため、合意形成の助けにもなります。 修繕が遅れた場合のコスト増加 初期段階での補修を怠ると、後に大規模な改修が必要となります。結果的に、数倍の費用がかかる危険性もあるのです。たとえば外壁の軽微なひび割れも、放置することで進行します。そのうちひび割れから雨水が入り、内部にある鉄筋の腐食が進むのです。鉄筋の腐食により耐久性が低下します。また、鉄筋は錆びると体積が増え、周囲のコンクリートを圧迫して破壊するのです。 いわゆる爆裂現象と呼ばれるもので、落下地点に人がいれば大きな事故につながり、責任問題に発展します。修繕の先送りはコスト削減にならない点は意識しておいたほうがいいのです。 東海市エリア特有の留意点 地域環境で、建物の劣化スピードは異なります。東海市で修繕計画を立てる場合、特有の気候や立地条件への考慮が必要です。 気候・環境による影響 東海市は臨海部に位置し、潮風の影響による塩害が懸念されます。鉄部の錆びや配管の腐食が、通常より早く進行する可能性もあるのです。内陸部に比べると、修繕サイクルは短いという意識が求められます。さらに台風や集中豪雨の影響も考えると、防水や排水設備の劣化も加速しやすい点にも注意が必要です。 適正な修繕計画の立て方 劣化サインを把握しても、計画が適切でないと、効率的で効果的な修繕にはつながりません。計画的な維持管理体制が、法人経営における建物運営の安定化を支えます。 定期点検とモニタリング体制 法定点検や定期調査を活用し、建物の劣化状況を常時把握することが重要です。年次点検の結果を長期修繕計画と連動させれば、修繕時期を見誤るリスクも回避できます。法人なら担当部署による主体的な点検結果を管理し、経営層へ報告する体制の整備が必要です。 資金計画と積立の実務 大規模修繕は多額の費用を要するため、資金積立の仕組みが不可欠です。修繕積立金を計画的に積み立てることはもちろん、法人ではキャッシュフロー計画に修繕費用を組み込むことが求められます。不足が見込まれる場合、事前に金融機関との調整や資金調達を検討することも必要です。 専門業者とのパートナーシップ 大規模修繕を成功に導くには、単発の工事依頼にとどまらず、専門業者との長期的なパートナーシップを築くことが重要です。法人や管理組合にとっては、修繕計画を継続的に運用し、施設の資産価値を維持することが最終的な目的となります。そのため、診断から設計、施工からアフターケアまで一貫対応できる業者との連携が必要です。 パートナーシップを結ぶことで得られる利点は「修繕リスクの低減」と「長期的なコスト最適化」にあります。たとえば、建物の劣化診断を定期的に実施すれば、初期段階で不具合を発見可能です。軽微な補修で大きな修繕を回避できる可能性も高まります。過去の施工履歴や劣化傾向を蓄積した業者なら、施設特有の弱点を把握しているため、適切な工法や資材を提案できるのです。 参照:国土交通省長期修繕計画標準様式・長期修繕計画作成ガイドライン・長期修繕計画作成ガイドラインコメント FAQ|建物劣化サインから読み解く大規模修繕の実施適期と判断基準についてよくある質問 大規模修繕は法人オーナーや管理組合にとって避けて通れない課題です。しかし「どの劣化サインが修繕の適期を示すのか」「資金計画をどう立てるべきか」など、現場での疑問は少なくありません。以下では代表的な質問にお答えします。 Q.外壁のひび割れはどの程度で修繕対象になりますか? A.幅0.3mmを超えるひび割れは浸水リスクが高まり、早期補修が望ましいとされています。特に雨水の侵入や鉄筋腐食につながる場合は、大規模修繕の検討時期に入っていると判断できます。 Q.防水層の膨れや剥がれは緊急性がありますか? A.部分的な浮きや膨れであれば早期補修で対応可能ですが、放置すると漏水被害につながります。法人施設の場合はテナント被害や補償リスクが高まるため、緊急度は高いと考えるべきです。 Q.東海市のような塩害地域では修繕周期を短縮すべきでしょうか? A.はい。鉄部の腐食や配管の老朽化が通常より早く進む傾向があるため、防錆処理や防水強化を前倒しで検討するのが適切です。標準周期を鵜呑みにせず、地域特性を考慮する必要があります。 Q.修繕の判断を誤ると費用はどれくらい増加しますか? A.初期補修を見送った場合、費用は数倍に膨れ上がる可能性があります。例えば外壁の小さなひび割れを放置すると、鉄筋腐食やコンクリート爆裂を招き、全面改修が必要になるケースもあります。 Q.修繕の優先順位はどのように決めれば良いですか? A.「耐久性・安全性に直結する工事」を最優先とし、次に「設備更新」、最後に「美観改善」と段階を踏むのが基本です。専門診断を基礎にし、長期修繕計画と連動させることが有効です。 修繕ひらまつへ大規模修繕の適正判断をご相談ください 大規模修繕は劣化サインを見逃さず、適切なタイミングで実施することが何より重要です。実施時期を誤ると不要なコスト増加や資産価値低下を招き、法人経営に深刻な影響を及ぼす場合もあります。とりわけ東海市のように塩害や台風の影響を受けやすい地域では、修繕周期を適切に調整する専門的視点が欠かせません。 修繕ひらまつでは、外壁・防水・設備の専門診断を基盤に、不要工事を避けつつ資産価値を維持するための最適な修繕計画をご提案いたします。法人オーナー様や管理組合様の立場に立ち、費用対効果とリスク管理を両立させたご提案が可能です。 東海市で大規模修繕の実施適期や判断基準にお悩みの際は、ぜひ修繕ひらまつまで、問い合わせフォーム・メール・電話・ショールームにてご相談ください。 2025年9月5日 更新
大規模修繕の豆知識基礎知識・施工解説
マンションの外壁劣化サイン(早期発見)と管理体制の構築

マンションの外壁劣化サイン(早期発見)と管理体制の構築

名古屋市の大規模修繕・防水工事は修繕ひらまつへ! 修繕ひらまつで営業部長をしております鈴木です。 マンションの管理組合・オーナーの皆さまへ。外壁劣化の補修は“早期対応”がコスト抑制と工期短縮につながるため、経営面でも重要な意思決定となります。 本稿では、マンション外壁の主な劣化サインや各症状ごとの補修・対策方法、劣化放置による経営リスク、そして早期発見を可能にする実践的な管理体制の構築ポイントまで、管理組合・法人オーナーの実務担当者目線で解説します。現場のメンテナンス戦略や修繕計画策定にお役立てください。 マンションの主な外壁劣化サイン(チェックポイント) 私が修繕ひらまつで数多くの現場調査や理事会ヒアリングを担当する中で、マンション外壁の劣化サインを“早期に拾えるかどうか”が、結局は修繕コストと長期運営の質を左右すると実感しています。オーナーや管理組合のご担当者には、ぜひこの視点を持っていただきたいと思います。 塗膜の色褪せ・変色 色褪せ・変色は「まだ外壁が傷んでいないから大丈夫」と見過ごされがちですが、実際は劣化の入口です。とくに南面や日当たり・雨当たりの強い部分は、塗膜の寿命が短くなりやすい。私自身、色褪せを見つけたタイミングで計画的な再塗装をご提案しています。 ここで対応すれば、下地へのダメージが進まず、トータルコストが下がることを現場で何度も体感しています。 ひび割れ(クラック) クラックは、幅や深さによって優先度が変わります。ヘアークラック程度なら経過観察も可能ですが、0.3mm以上や斜め・縦横複数箇所が見られる場合は、構造への影響や雨水侵入リスクが高まります。 実際の現場では、打診棒やルーペで丁寧に幅・深さを計測し、外壁材ごとの特性も考慮して補修方法を選定。安易なパテ埋めだけで済ませず、根本原因までさかのぼってご提案するよう心掛けています。 塗膜の剥がれ 塗膜剥離が起きた状態は、外壁が直接雨風や紫外線を受け続けることになり、進行が早まります。私が携わった現場では、剥がれた箇所から内部腐食が進行し、部分補修では済まなくなった例もありました。 エントランスや外廊下など人目に付く場所の剥がれは、入居者・来訪者からの「管理不十分」という印象に直結します。計画的な点検と早期補修の徹底で、こうした負の連鎖を防ぎたいところです。 チョーキング(白亜化現象) 手で触ると白い粉が付く現象は、現場でよく「塗装が寿命を迎えているサインだ」と説明しています。チョーキングが出たら再塗装を先送りせず、専門業者による現地診断と再塗装の計画が不可欠です。 塗料グレードや施工年数、外壁材との相性まで踏まえて最適な塗料を選定することで、次回の劣化サイクルも大幅に延ばせます。塗装時期の目安として、見逃さないでほしいポイントです。 カビやコケの発生 カビやコケの発生は、単なる美観の問題を超えた“建物維持と健康リスク”のシグナルです。特にマンションの北側や低層階、日陰部分に多発します。現場では、カビ・コケの再発を防ぐために、下地洗浄や高圧洗浄、根本的な防水性向上のアプローチが欠かせません。 入居者の健康や安心感にも直結するため、徹底した原因分析と再発防止策のご提案を徹底しています。 鉄部のサビ 鉄部は劣化が進むと穴あきや強度低下につながり、手遅れになると高額な交換が必要になります。手摺や階段、外構など“人の手が触れる部分”は特に注意が必要です。 現場では防サビ処理や2液型塗料など、その立地や使用環境に合わせて最適な施工を心がけています。サビの初期段階なら低コストで済みますが、放置すれば安全面・美観の両方でリスクが拡大します。 コーキング(シーリング)の劣化 コーキングのひび割れや痩せは、外壁からの雨水侵入を許してしまう最大の“見えないリスク”です。実際の現場点検では、指で押して弾力がなくなっている、表面にひび割れや剥離が見られるなどの症状があれば、早めの打ち替えをご提案します。 コーキング材の選定や厚みも重要で、建物ごとの設計・使用条件を考慮した施工が必要です。計画的な管理で、長期的な防水性能を維持できます。 ▼合わせて読みたい▼ マンションの劣化度セルフチェックのやり方をご紹介!【名古屋市の大規模修繕・防水工事は修繕ひらまつ】 マンションの外壁劣化を放置するリスク マンションの外壁劣化を放置する主なリスクは以下の通りです。少なくとも放置して得をすることはないため、早めに修理することが賢明です。 雨漏りの原因となる 多くの外壁劣化症状は雨漏りや腐食の原因となります。雨漏りはマンションの寿命を縮める可能性があり、入居者様の不安・不満にも繋がるため、雨漏りが発生する前に修繕した方がいいでしょう。 害虫・害獣の侵入経路となる ひび割れや破損などは、害虫・害獣の侵入経路ともなります。害虫・害獣の被害が大きくなると、衛生面で問題が発生しやすく、入居者様のストレスにも繋がるため、早めに対処すべきでしょう。 資産価値が低下する マンションの外壁劣化を放置すれば、劣化症状は構造部まであらわれてきます。外観を損ねるだけでも資産価値の低下に繋がるため、注意しましょう。 クレームの原因となる 外壁の劣化が雨漏りや屋内のカビ発生、害獣・害虫の発生に繋がった場合、クレームの原因となります。クレームが発生する前に対処した方がいいでしょう。 入居率・退去率に影響する 外壁劣化は美観を大きく損ねるため、入居率に大きく影響するかもしれません。大幅な修繕工事をおこなう際には、室内工事が必要になる場合もあり、退去率にも大きく影響するでしょう。 補修費用が増加する 外壁の劣化症状は放置すればするほど深刻化するため、補修費用も増大します。また修繕工事の工期も長くなるでしょう。 早期発見のための管理体制を構築する方法 早期発見のための管理体制を構築する方法を3つ紹介します。これらを実行すれば、様々な外壁劣化症状を見逃すことなく、的確にメンテナンスをおこなえるでしょう。 定期的な点検をあらかじめ依頼しておく 業者に定期点検をあらかじめ依頼しておけば、点検を忘れることもなく、症状の早期発見にも繋がります。 修繕略歴を管理し、今後の修繕計画を立てておく 修繕略歴を管理・確認できるようにしておけば、今後の修繕計画も立てやすくなるでしょう。たとえば今回は外壁塗装やコーキングの修繕をおこない、数年後にマンションの屋上に防水工事をおこなうのであれば、メンテナンスに必要な出費も分散します。 信頼できる業者に修繕計画のサポートをしてもらう どのように修繕計画を立てるべきかは、マンションの環境や構造、外壁の状態などによって大きく異なります。全てを把握するためには専門的な知識が不可欠なので、修繕計画を練る段階から、信頼できる業者に相談し、方向性を決めていくと安心できるでしょう。 マンションの修繕・外壁劣化対策で頼りになる業者とは マンションの修繕・外壁劣化対策を考える上では、業者選びも重要なポイントです。「安い業者=よい業者」とは限らないため、信頼できるか十分に確認しましょう。工事の品質については、自社施工の業者の方が安定しているためオススメです。自社施工の業者に直接依頼すれば、仲介手数料なども発生しません。 工事の品質だけでなく、保証制度やアフターサービス、提案力もチェックしておきたいところです。保証制度やアフターサービスについては期間だけでなく内容や免責事項なども詳しく説明してもらいましょう。 一般的な住まいとマンションでは工事の規模が違うため、マンションの修繕に関する実績や経験についても確認することをオススメします。 修繕ひらまつがご提案―マンション外壁の早期対応と最適管理体制構築のご相談はお気軽に マンションの外壁劣化は、資産価値・入居率・管理コストに直結する“経営課題”です。色褪せ・クラック・チョーキングなど初期症状を見逃さず、早期発見・補修を徹底することで、工期や補修費用を最小限に抑えることが可能です。また、修繕履歴や計画の一元管理、定期点検の仕組み化は、管理組合・オーナー様にとって“攻めの保全戦略”になります。 修繕ひらまつでは、BtoB目線でマンション外壁の劣化診断から長期修繕計画の策定、管理組合内での合意形成、実行体制構築までワンストップでサポート。豊富な現場実績を活かし、「自社施工によるコスト透明性」「保証・アフターサービスの充実」「理事会・オーナー向け資料作成」もすべてお任せいただけます。 外壁劣化を“経営課題”ととらえ、組織的な管理体制の見直しや、実践的な補修スキームの構築をご検討の際は、ぜひ修繕ひらまつまでご相談ください。フォーム・メール・お電話・ショールームでの個別相談も承ります。管理組合・オーナー様の現場課題と事業計画に即した最適な外壁保全策をご提案いたします。 2025年7月10日 更新
大規模修繕の豆知識基礎知識・施工解説
マンションの劣化度セルフチェックのやり方をご紹介!【名古屋市の大規模修繕・防水工事は修繕ひらまつ】

マンションの劣化度セルフチェックのやり方をご紹介!【名古屋市の大規模修繕・防水工事は修繕ひらまつ】

建物も人間と同じように歳をとり、日々劣化していきます。この劣化が目に見えて顕れてくるのは、一般的に新築から10年以上が経過した頃からです。そして、建物の大規模修繕の周期は通常12年から15年と言われています。建物が劣化すると、その寿命が短くなり、資産価値が低下し、住環境の品質も悪化する可能性が高まります。ここでは、建物の劣化について詳しく見ていきましょう。 建物の劣化とは? 建物の劣化とは、外部要因や経年劣化により、建物の構造や外観に問題が生じる現象のことを指します。劣化は様々な形で現れ、その影響は建物全体に及びます。では、具体的にどのような劣化があるのか、詳細に見ていきましょう。 1. 下地のひび割れ 建物の壁面にひび割れが現れることは一般的です。これは躯体自体の収縮や建物の挙動から発生します。しかし、このひび割れが放置されると、炭酸ガスや雨水が侵入し、躯体内部の鉄筋の腐食や中性化を促進させる可能性があります。これが進行すると、鉄筋の爆裂や漏水などの建物の構造的な問題につながる可能性があります。早急な対応が必要です。   2. 塗膜の劣化 建物の外壁には塗膜が施されていますが、時間とともに劣化します。紫外線の影響などにより、塗膜の光沢が低下し、色あせが生じます。また、紫外線によるチョーキングと呼ばれる現象では、塗膜が粉化し、耐候性が低下します。これらの劣化は建物の外観や保護機能に悪影響を及ぼすため、定期的な塗り替えが必要です。   3. 塗膜の汚染 建物の外壁は雨水や汚れにさらされます。雨水が流れる際に塵埃が壁面に付着し、一般的な汚染が発生します。これはある程度不可避的ですが、汚染防止型の塗料が開発されており、現象を緩和する方法が存在します。   4. 微生物汚染 湿気の逃げにくい部位では、かびや藻が発生し、建物が汚れます。これは美観を損ねるだけでなく、健康にも影響を及ぼす可能性があります。防かび・防藻型の塗料の使用により、この現象を抑制することができます。   5. 下地の劣化 特にRC構造の部位では、コンクリート内部のアルカリ成分が析出し、中性化が進行することがあります。早急な対応が必要です。   6. タイルの劣化 外壁にタイルが使用されている場合、劣化が生じることがあります。塵埃や漏水などが原因となり、塗膜の浮きなどが見られることもあります。入念なチェックが必要です。   7. シーリング材の劣化 建物内部の目地部には伸縮性のあるシーリング材が使用されています。しかし、時間が経つと固化や風化が進行し、防水性能が低下します。これが放置されると、漏水や鉄筋の腐食の原因となります。   8. 鉄部の劣化 建物の外部鉄骨階段や手摺は錆の発生が見られることがあります。錆止め塗装が必要です。   9. 防水の劣化 最上部にゴム製のシートやウレタン塗膜防水が施されていますが、これも劣化します。防水性能が低下すると、漏水や鉄筋の腐食が起こる可能性があります。 建物の劣化は放置すればその進行が速まり、建物の寿命を縮めます。建物の資産価値を守り、快適な住環境を維持するためには、定期的なチェックとメンテナンスが不可欠です。劣化箇所を早期に発見し、適切に対処することが、建物の長寿命と良好 これらの項目をもとにマンション劣化度セルフチェックシートを下記に掲載しております。当たはまる部分にチェックを入れていただき、その数が5個以上なら一度詳しい調査をした方が良いでしょう。オーナー様の大切な建物を健康な状態に保つためにぜひ活用してください。   外壁 ひび割れが何ヵ所か見られる □ 塗装面を指でこするとチョークのような粉がつく □ 手摺の部分に水垂れのような汚れがある □ 外壁にコケや藻が発生している □ タイル 外壁タイル面に白い汚れがある □ 外壁タイルに浮き、または割れが生じている □ シーリング シーリングを触った時に弾力がない □ シーリングに亀裂が入っている。 □ 鉄部 鉄部に錆が生じている。 □ 防水層 屋上・バルコニーの防水面にひび割れ、または捲れがある。 □ 2023年10月3日 更新
大規模修繕の豆知識基礎知識・施工解説大規模修繕業者の選び方

我社は、経営理念を『三方喜し』と定めています。お客様の要望を、我々修繕ひらまつが提案・手配・工事管理をして、HRF会の職人さんがその技を尽くして実現し、お客様に喜んで頂く。それが我々の喜びです。という想いで創りました。

三方喜しとは、お客様の希望を叶えることで“喜んでいただく”こと、工事を担当した職人が持てる技術を十分に発揮し“喜んで”仕事ができること、そして私たち修繕ひらまつはお客様に喜んでいただけることで、弊社の存在意義を実感できる“喜び”、いつもこれら三つの喜びがあるということです。

これからも「三方喜し」の理念のもと、お客様満足度NO.1を目指してまいります。

この度、名古屋市にショールームを構えさせていただきました。
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株式会社平松建工
代表取締役 平松 利彦

大規模修繕・マンション修繕
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